貫井徳郎『慟哭』(創元推理文庫)743円+税
この作家の本は初めて読みました。
っていうか、この作家の名前を知りませんでした。
夏休みにニューヨーク旅行に行く飛行機に乗る前に、
飛行時間が長いから、何か暇つぶしが必要だということと、
しばらく本らしい本を読んでなかったので、
是非おもしろい推理小説を読みたいな~!と思ったんです。
それで空港の書店に入り、たまたま手に取ったのがこの本です。
以下、ネタバレに近いかもしれないです。
作家の北村薫さんの言葉が本の帯に書いてあったんですね。
その言葉から、読みながら「もしやこの人が犯人?」って
思い始めた登場人物がいて…。
結局、私の推理が当たってたんですが…^^;;
もちろん北村さんの言葉は抽象的で、
犯人がわかるような言葉ではないです。
たぶん読み終えた人が後で読むと、
まさに的確な表現だ!と思うでしょう。
でも、私はその言葉のおかげで、
途中で、犯人に気がついてしまったんですよね~。
なんとも皮肉なんですが、
「どうしてくれるの!?(怒)」とちょっと思ってしまいました。
なので、東京創元社さん!
…帯を変えたほうがいいかもしれませんよ!(苦笑)
長くなりましたが、
小説のつくりについては、非常に凝ってるし、
謎解きも面白いと思います。
でも、ちょっと不自然な感じがするところもありました。
登場人物の心情の変化にちょっとついていけないところとか。
また、上に書いたようなことがなければ、
もっと純粋に高い評価ができたかもしれません^^;;
でも、この作家の他の作品も読んでみたいと思いました。
(☆☆☆★★)星3つ